「進化するベーシック」をコンセプトとするレッドムーン。
ファッションにおける財布そのものの価値を高め、レザーウォレットの名を世に知らしめたブランドです。
レッドムーンは1993年にスタートしたレザーメーカーで、当初はウォレットの製作を中心としていました。現在はレザーがメインですが、インナーや小物など含めたトータルコーディネートを展開させるアイテムを数多くリリースしています。ちなみにスタート時の会社名は、レッドムーン・デザイン&カンパニーといいます。レッドムーンがレザーウォレットを爆発的にヒットさせる前は、財布のデザインと機能性の両立というのがほぼ無視されていました。常に身近に身につけるべき財布がデザインと機能性の両立というものを考えられずにある。この事態を広く世界に認知させたのはレッドムーンのウォレットチェーンがおそらく最初なのではないでしょうか。つまり、見た目の良さと使いやすさの融合を最大限まで高めた初めてのレザーウォレットがレッドムーンのウォレットなのです。最初はバイク乗りたちがその丈夫さと機能性、そしてかっこよさに目を止め、愛用者が増えていきました。その後それが一般のユーザーも知るところとなり、瞬く間にその心を射止めて、認知されました。
レッドムーンは製品作りにおいてその過程でけっして妥協をしません。どういうことかというと、ほかのメーカーの場合だと、工場で製品を作る際はいわゆる流れ作業が普通です。一人の作業わり当てが決まっていて、ベルトコンベアー式に作業がすすむわけです。この方が生産性とコストパフォーマンスが良いのです。しかしレッドムーンではこの方式は採用していません。レッドムーンredmoon 2ndの工房での製作工程は少々特殊です。商品の作り出しから完成までの一切をひとりの職人が請負ます。商品製作の過程を一から十まで、それこそ裁断するところから製品の梱包まですべて一人の職人が一貫して請け負っています。これは製品のクォリティを、ひとつひとつの製品を職人の一人一人が最後まで責任をもって果たすという信念に基づきとられる形態です。通常のブランドでは生産性が全体的に悪いため採用していません。レッドムーンREDMOON 02AEがいかにユーザーの目線を重要視しているかというところの表れといえるかもしれません。
「進化するベーシック」と自らを標榜するレッドムーンですが、レッドムーンpeacemakerのレザーウォレットをはじめとした製品はみな、それを使う全てのユーザーのことを考えて作られています。時代がどのように移り変わろうと、オリジナル、原点となるレザーウォレットの基本(ベーシック)となる部分。そしてそれら基本の上に様々なデザインのアイディアとセンスを積み重ねる進化(エボルーション)の部分。これらの歯車が組み合わさり、レッドムーンは進化するベーシックをコンセプトとして成立しているのです。これはレザーウォレット以外のアイテム、REDMOON HR-01A、ディアスキン、ホースハイドシャツ・ボトム、レザーゴーグル、シェードにおいても職人の魂と情熱をこめて作られているのです。この情熱の魂はどこにそのルーツがあるのでしょうか。レッドムーンの創設者であり代表でもある、後藤惠一郎氏は若かりしころアメリカでネイティブアメリカンの作る革細工に魅せられ、大変な思いをしてその技を学んだといいます。妥協を許さない。レッドムーンのスタイルの秘密はそのあたりにありそうです。